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沼池(ぬまち)

距離を測る。 ■mail→ yoshiwoemon [at] gmail.com ■Click MENU.
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なにかをまつように、

なにかをまつように、ふとんにはいり、うえをむき、じっとする。
しかしなにもこないことはわかっている。
これはぎしきだ。おそうしきや、たんじょうび、そつぎょうしきなんかとおなじの。
わたしにとってのいのり。
おばあちゃんやおとうさんにとっては、まいにちまいあさの、おぶつだんのまえでのせんこうのけむり。
おかあさんにとっては、ひるすぎの、よごれたしょっきのたまっただいどころのてーぶるにすわってするためいきがそうであるように。
いのりはきたいだ。
それぞれが、それぞれに、なにもへんかしないことをしっているから、きたいして、いのるのだ。
あんしんして、ちょっとふあんになって。
こうしてよるのてっぺんでひとりでいきをしているわたしは。
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小説・のようなもの

ここ2年くらいの間に書いて、ドライブの肥しとなっていた小説2遍を公開しました。
どちらも中編程度の長さです。ところどころ破綻? が見られるかもしれませんが、良かったら読んで下さい。
以下、リンクとさわりを載せておきます。

--

『麻織真也は彼が距離を測る』(https://note.mu/yoshiwoemon/n/nb246aba4ea7c

 俺はカラスの食事の邪魔をしないようにその場を立ち去ったが、彼は妙な二日間だったと思った。彼もやがてはああいう風になるのかと思う。別に悪い気持ちはその時しなかったがなんとも言いようが無い。ただ食事は、生と死との接する場であった。海もまた、幾多の死骸のスープと言えた。そうそう、俺はその少し前に岩場へもぐり込んで小さな巻貝の殻を砂からうずもれていた奴を手に入れたら中には砂と一緒に蛆が、湧いていたのだ。生きている巻貝かと思ったのは生きているのは蛆で、本来のは腐肉になっている。麻織真也は考えても見れば当然の事だが、食事は死を食っている。それだから生きるのだ。


『どこにもいないうちへ』(https://note.mu/yoshiwoemon/n/nd06a3d2f26b5

 うっすらとゆらめいて、始めは顔だ。顔からどろどろとしたうすくらがりがほとばしる。続いて全身へと、うすくらがりはひろがって、私は透明になってしまう。隣の居間では父と母とがまた言い争いをしている。父が母をなじる。嘲笑う。母は腐った死体のように膨らんで、ものも言わない、ただ異臭だけを放ち続ける。私は透明なうすくらがりとなって彼らの声を透き通す。私は部屋の冷気と一緒になって、やがて部屋そのものとなる。私は音を発しず、見開く目を持たず、臭わず、熱されず、湿りもしない。すき通った、彼らの声が遠ざかる。彼らの音は木々のざわめきよりももっと小さくなって、私は溶け、やがてそこは部屋、空気、音、それからうすくらがりだけになった。


『LET IT GO』を原文の韻になるべく忠実に日本語訳(試訳)

The snow glows white on the mountain tonight
雪は今夜、山をかがやかせて、

Not a footprint to be [seen]
ずっと足跡さえもみえない。

A kingdom of isolation
遠く離れた、王国にいるわたしは、

And it looks like I'm the [queen]
きっとお姫様にしかみえない。




The wind is howling like this swirling storm [inside]
風はまるで渦巻くような私の心。

Couldn't keep it in, heaven knows I [tried]
抑えておけなかった、神様しか知らない私の心。




Don't let them in
「中に誰も入れてはいけない。」

Don't let them see
「誰にも見られてはいけない。」

Be the good girl you always have to be
「分別のある立派な女の子になりなさい。」

Conseal, don't feel
「つつしみなさい、おしとやかに。」

Don't let them know
「誰にも知られてはならない。」

Well, now they know
そうねでも、もうみんな知ってるわ。




Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

Can't hold it back [anymore]
隠してはいられないわ、これ以上ね。

Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

Turn away and slam the [door]
さあ追い払って、ドアを施錠ね。




I don't care
気にしないわ、

What they're going to [say]
誰が何と非難したって。
 
Let the storm rage on
ご自由に吹き荒れなさい、

The cold never bothered me [anyway]
寒さから避難はしないわ。




It's funny how some distance
愉快ね、どのくらい遠くに来たのかな、

Makes everything seem [small]
見えるものはちっぽけで些細。

And the fears once controlled me
かつて、私を捉えていた恐怖は、

Can't get to me at [all]
もう追いつけないわ一切。




It's time to see what I can [do]
いまからは本当の私の展開。

To test the limits and break [through]
これから突破するのよ限界。





No right, no wrong, no rules for [me]
正しさも間違いも、ルールもない私。

I'm [free!]
自由な私!

 


Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

I am one with the wind and [sky]
私と共にある蒼穹。

Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

You'll never see me [cry]
もう決してしない号泣。




Here I stand and here I'll stay
ここに立つ私は、ここから始まるの。

Let the storm rage on
ご自由に吹き荒れなさい。




My power flurries through the air into the [ground]
大気を震わせて聴くわ、大地の咆哮。

My soul is spiraling in frozen fractals all [around]
結晶の中を昇っていくわ、あらゆる方向。




And one thought crystallizes like an icy [blast]
噴き上がって結晶する私の思考。

I'm never going back. The past is in the [past]
振り返りはしない。過去はただの遺構。




Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

And I'll rise like the break of [dawn]
夜明けの光のように私は登場。

Let it go!
解き放て!

Let it go!
解き放て!

That perfect girl is [gone]
「完璧な女の子」はもう退場。




Here I stand in the light of [day]
太陽の下でここにある私の存在。

Let the storm rage on!
ご自由に吹き荒れなさい!

The cold never bothered me [anyway]
寒さなんかとるにたらない問題。







《参考》


「婆」(20070116)

うちのばあちゃんの話をしよう。
うちのばあちゃんは、呆けている。二年ぐらい前に脳溢血で倒れてから、呆けはじめた。歳だから仕方無い、というような事をお医者様は言っていた。始めの頃は手に負えないくらい非道かったけれど、最近はだいぶ落ち着いてきている。 うちのばあちゃんはいつもにこにこしている。テレビで漫才なんかをやっていると、しわくちゃの顔をもっとしわくちゃにして、笑う。でもばあちゃんの顔はてらてらとしていて、ほんのり紅い。しわくちゃの顔の中でそこだけてらてらとしているのは、変な感じだ。時々僕は無性にばあちゃんの頬を触りたくなるが、結局触らない。いつも手を伸ばしかけて途中で止めてしまう。あるときそんな僕の手をしげしげと眺めて、ばあちゃんは、ささくれがあるよと言ってにこにこ笑っていた。
一度、ばあちゃんが骨折したことがあった。階段から落ちて、右足を骨折したのだった。非道い骨折で、しわくちゃの皮が、血で真っ赤に染まって、その破れた所から赤い肉がぐちゃっとはみ出していた。強く握れば、きっと骨の硬い感触がべらべらした皮の上から、感じられただろう。でも僕はただ恐怖と不安で、自分の部屋に逃げ込んで漫画を眺めていた。
ばあちゃんには、独特の匂いがある。それはとても古いような、何かそそる匂いだ。みそべや(ってわかるだろうか?)のような匂いだ。僕はその匂いがけっこう好きだ。嗅ぐと、不思議と落ち着くからだ。だから僕は、心細くなると、ばあちゃんの元へ寄っていって、嗅ぐ。ばあちゃんは、にこにこしながら、僕が嗅ぐのを眺めている。そして時々、しわくちゃの顔をもっとしわくちゃにして、笑う。

20170124の夢をアレンジしたプロット


高校生の女の子。美人で頭がよく、自身の哲学を持ったしっかりとしたパーソナリティの持ち主だが、クラスメートからの風当たりも強くそれゆえにクラスでは孤立しがち。一時期拒食症になったことがあり、それ以来それをネタにいじめられることが多い。「食べんなよ。また吐くぞ」「ゲロ臭えんだよ。」等。昼食を取り上げられることが続いたため、現在は食べずに学校で1日過ごしている。毎日しっかりと登校しており、成績もよいため、それが逆に加害者らの神経を逆なでしている。
ある時、クラスメートが全員(?)昼食後に中毒死するという事件が起こった。彼女以外。彼女は事件への関与を疑われ、やがて姿を消す。
事件の謎と、彼女の行方の捜査が始まる……。
→実際の真犯人は、彼女のクラスメートのある男子生徒だった。彼女の狂信者だった彼は、ある時昼食に毒入りの弁当を持参し、何気ない調子でクラスメートへ配って回り、毒殺した。
彼女は(後に、精神世界で、)直接彼より真相を聞く。盲目な狂信者と化した彼は、彼女へと転生(擬態化)し、彼女の意思を離れたところで殺害と自死を繰り返すのだった。彼女は彼らの世界を遠く離れ、精神世界の底へ行方をくらます……

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